WordPressの開発現場で、ACFとSCFのどちらを採用すべきかという悩みは、現在多くのエンジニアが直面しているトピックですね。
結論から言うと、「現在新規で開発を始めるなら、基本的にはACFを推奨」しますが、プロジェクトの性質や予算によってはSCFが有力な選択肢になります。
それぞれの背景と選び方の基準を整理しました。
1. 背景:なぜ2つ存在するのか?
もともとSCF(Secure Custom Fields)は、日本で非常に人気のあったSmart Custom Fieldsというプラグインの後継です。一方、ACF(Advanced Custom Fields)は世界標準のデファクトスタンダードです。
2024年後半、WPエンジン(ACFの運営元)とWordPress.org側の対立により、ACFの無料版が公式ディレクトリから削除され、WordPress側がそれをフォーク(コピーして独自改良)したものが現在の「SCF」として配布されるという特殊な経緯があります。
2. 比較表:ACF vs SCF
| 項目 | ACF (Advanced Custom Fields) | SCF (Secure Custom Fields) |
| 開発元 | WP Engine社 | WordPress.org チーム |
| 信頼性 | 世界中で利用されており、ドキュメントが豊富 | WordPress公式が直接メンテナンス |
| 機能性 | 非常に高い(有料版で繰り返しフィールド等が可能) | 基本機能に特化(シンプル) |
| UI/UX | モダンで使いやすい | 以前のACF無料版とほぼ同じ |
| 将来性 | 有料版を含めた継続的な機能アップデート | セキュリティ維持と安定性がメイン |
3. どちらを選ぶべきか?判断基準
ACFを選ぶべきケース
- 繰り返しフィールド(Repeater)はACF Pro(有料版)の目玉機能(現時点でSCFでも機能します)
- グローバルな情報が必要: 英語のドキュメントや、アドオン、カスタマイズ事例が圧倒的に多いです。
- 高度なカスタマイズ: PHPでの柔軟な出力や、ブロックエディタとの親和性を重視する場合。
SCFを選ぶべきケース
- 完全無料で運用したい: ACFで有料になるような機能(一部)が無料で提供され続ける可能性があります。
- シンプルなサイト構成: 複雑な機能は不要で、テキストや画像を入力できれば十分な場合。
- WordPress公式の安心感: プラグインの更新をWordPress本体の管理に委ねたい場合。
4. 移行に関する注意点
現在、SCFは「ACF無料版の互換プラグイン」として動作するため、ACF無料版からSCFへの移行は比較的スムーズです。しかし、将来的に両者のコードベースが乖離していく可能性があるため、「一度決めたら途中で変えない」のが賢明です。
アドバイス: 制作会社やチームで動く場合は、ACF Pro(有料版)のライセンスを保有し、全案件でACFに統一するのが最もトラブルが少なく、開発効率も高いです。
